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【千と千尋の神隠し】久石譲『あの夏へ』のコード進行

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こんにちは、Keigo (@type00k) です。

映画「千と千尋の神隠し」の『あの夏へ』のコード進行を書いておく。個人的な備忘録。

ちなみにこんな曲。

YouTube@Keigo

難易度は中級くらい。ペダルやテンポ、強弱で曲の雰囲気が大きく変化するので意外と難しい。

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千と千尋の神隠し『あの夏へ』 の楽曲概要

  • 「千と千尋の神隠し」より「あの夏へ」オーケストラ編曲「One Summer’s Day」
  • 発売:2010年
  • 時間:4分04秒
  • 演奏:久石譲 & ロンドン交響楽団
  • 作曲:久石譲
  • Key of C Major (ハ長調)

千と千尋の神隠し『あの夏へ』のコード進行

千と千尋の神隠し『あの夏へ』コード進行

● イントロ ( Key of C Major )
| Fmaj7 | Em7b13 | Dm7b13 C#m7b9 11 b13 |

● A
| Fmaj7#11 | Fmaj7#11 | Am7add11 | Am7add11 |
| Gsus4 | Fmaj7 | Em7| Dsus4 |
| Fmaj7#11 | G7sus4 | C | C |
| Dm7 | C | Fm7| Gsus4 |

● B
| F E | Am Gm7 C | F E | Am | D7 Gsus4 |

● C(サビ)
| Am Em/G | F C/E | Eb6 | Dbmaj7add9 Gsus4 |
| Am Em/G | F C/E | Cm7/Eb Dm7 | Bb/Db C |
| Fm7 Fm7/Eb | Dm7b5 | G |

● 間奏
| Fmaj7 | Fmaj7 | Em7b13 | D7/F# | D7b13 | Em7b13 |
| Em7 | Fm7/Eb | Am7 |

● B2
| Fmaj7 | C/E | Dm7 | D7 E7 |

● C2(サビ)
| Am Em/G | F C/E | Eb6 | Dbmaj7add9 Gsus4 |
| Am Em/G | F C/E | Cm7/Eb Dm7 | Bb/Db C |
| Fm7 Fm7/Eb | Dm7b5 | G |

● エンディング
| Fmaj7 | G | C | Am | Dm7 | G7b9 13 | C |

「あの夏へ」の楽曲の解説

イントロの独特な響きが特徴的なこの曲。久石譲が多用する4度積みの響きやコードトーン以外のテンションのサウンドが「千と千尋の神隠し」を雰囲気を作っている。

Aセクションの滑らかなコード進行の雰囲気からBセクションの II – V 進行による曲の盛り上げ方は絶妙だ。盛り上がりすぎず、下がりすぎず映画の雰囲気を損なわない匙加減、計算が働いている。天才としか言いようがない。

しばしば作曲は「空からメロディーが降ってくるんでしょ?」的な表現が使われるけど、実は緻密な計算が働いていることも多い。

久石譲がベートーヴェン好きだというインタビューや記事は何度も見たことがある。久石譲が「ベートーヴェン交響曲全集」をリリースした2020年のインタビューより引用。

曲が持つエネルギーや、曲をどのレベルで完成していくのか、ということを考えるようになりました。
ベートーヴェンは教会や宮廷などしっかりしたフォームが残っていた時代に、機能和声を人間的な感情表現(長調は明るい、短調は暗いなど)に初めて用いた人ではないでしょうか。
だからこそ、その先に文学と結びついたロマン派の時代が到来する。このフォームと人に訴えかける力のバランスをどう取るか、を考えるきっかけをくれました。

久石 譲さん×沼野雄司さんが語り合う「私の愛するベートーヴェン」

たとえば、モーツァルトはマジの天才で後世に残るようなメロディーが次から次へと天から降ってくる奇人タイプだけれど、ベートーヴェンはどちらかというとレンガ一つを積み重ねて巨大な城を作るような努力家タイプだ。

作曲家が音楽を作る過程はたいてい泥臭く公開しても金にならないので(今の時代はそうでもないかもしれないが)世に現れることはほとんどない。そもそも取材陣やカメラが入ると集中できそうにない。

そういうわけで、長年の研究、経験、試行錯誤の結晶が曲として現れていると考えると「空からメロディー降ってくる」的な表現は少し過言かもしれない、実は緻密な戦略なのでは?とも思えてくる。

サビはマイナーから始まる順次の下降進行。またしてもBセクションからの緩急だ。綺麗で切ないコード進行。

Am Em/G | F C/E

ここまでのコード進行は少し勉強すれば誰でも思いつくのだけれど、それ以降が天才のテクニック。

Eb6 Dm7 | Dbmaj7add9 Gsus4 G

滑らかに半音下降したハ長調外の代理コードbIIImaj7で雰囲気をガラッと変えつつ、メロディーが同じモチーフを保って最後はGsus4に戻る。洗練された美しさしか感じない。僕が音楽に魅了される瞬間だ。

ハ長調のわりに代理コードがたくさん出てくるという意味であまり初心者には向かない曲だったりする。とはいえ、自分が好きな曲を練習するのが実は上達の最高効率だったりするので弾きたい人は挑戦してみるといいと思う。

YouTube:千と千尋の神隠し『あの夏へ』演奏してみた

楽譜:千と千尋の神隠し『あの夏へ』ピアノソロ
※楽譜販売サイト「Piascore」に移動します

メンバー限定向け楽曲分析

補足:オーケストラのMIDI打ち込み

ピアノはIvoryII、オーケストラはHollywood Orchestraで打ち込み

ピアノ音源はSynthogy「Ivory II Studio Grands」。収録されているSteinwayの音が綺麗で気に入っている。

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オーケストラ音源はEast West「Hollywood Orchestra」。Hollywoodというくらいなので、まさにハリウッド映画のような音がする。打ち込み次第だけど。

前回の「アシタカとサン」の打ち込みでも使った。

ハープは「Hollywood Orchestra」収録されていないので、Kontaktを使った。

というわけで、以上です。読んでいただき、ありがとうございます。

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