ざっくり言うと!
- デッドリフトは短時間で全身を鍛えられる
- 怪我しないようにフォームに注意する必要がある
- 補足:筋トレを継続できる人は1000人中たったの6人
スクワット、ベンチプレスに並ぶ筋トレBIG3の一つ「デッドリフト」。
デッドリフトは使う筋肉よりも、使われない筋肉を数えたほうが早いくらい全身の筋肉を一度に鍛えられるのが最大の特徴。ということは短時間でバルクアップ(筋肉をつけること)・ダイエットができる。
トレーニング時間は10分でも十分すぎるくらいだから面倒くさがりの人にも向いてる。というか僕がそうだから。
筋肉が付くと服が似合うようになるし、やる気が出るし、恋人もできで毎日が楽しくなると言い切るには過言もいいとこなんだけど、筋トレ歴3年の僕がそんなデッドリフトの魅力を伝えたい。
タイトルに「すべての日本人が~」と書いたけどあくまで健康な一般人を対象にした記事なので、今現在怪我をしている人や腰などに不安がある人は十分に注意してほしい。健康が一番大事。

デッドリフトの魅力やトレーニング方法、注意点について説明していく
デッドリフトはプル系の最強種目
デッドリフトは床からバーベルを持ち上げるトレーニング。引く動作だからプル系の種目と言われる。
こんな感じ。




デッドリフトはプル系最強種目って言われてるんだけど、その理由が高重量を扱える種目だから。
全身の筋力を最高効率で底上げできる
筋肉はストレスの応答反応によって大きくなるという原理がある。
簡単に言えば、重い物を持って筋肉に刺激を与えると脳がそれに対応しようとして筋肉を大きくする指令を出す、というイメージ。
もう少し正確に言えば、筋肉を大きくする=mTOR(細胞内のシグナル伝達。酵素)を活性化することと言われている。ただし現在でも完全な仕組みは分かっていない。
もちろんその際に筋肉の材料であるプロテイン(たんぱく質)が必要だから食事と休息も大事になってくる。




で、デッドリフトは広範囲の筋肉を短時間で刺激することができるから全身を最高効率で鍛えることができるんだ。
鍛えられる筋肉は以下のとおり。




主に背中や脚、お尻が鍛えられる。その他にもバランスを取るために全身の細かい筋肉がたくさん使われることが分かる。
まとめると、
- 高重量を扱える
- 全身の筋肉を一気に鍛えることができる
この2点において、プル系種目(ダンベルなどを引く動作があるトレーニング)の中でデッドリフトが最強のトレーニング種目と言える。
何事も最速で楽にできたほうがいい。
初心者こそやるべき




一般的にデッドリフトは、フォームが複雑かつ扱う重量から上級者がやるトレーニングというイメージがあるらしい。そもそも普通の人は知らないことが多い。
だけど僕はデッドリフトは初心者だからこそやるべきトレーニングだと思ってる。
っていうのも、筋トレを始める頃はどうしても筋力がない。だから初心者は、腕や肩、足などの部位を細かく鍛えるよりも全身を一気に鍛えたほうが明らかに効率が良いんだ。
参考論文:Influence of Resistance Training Frequency on Muscular Adaptations in Well-Trained Men
補足: デッドリフト不要論について
ここは少し補足。
ネット上にはよく「デッドリフト不要論」がある。デッドリフトでなく他の種目の方で代用すれば良いという意見のこと。
主な理由は以下のとおり。
- フォームの習得がとても難しい
- 悪いフォームだと腰を悪くする
- ストレッチポジションで強い負荷がかからない
言いたいことはとても良く分かるんだけど、それでも僕の考えは、筋トレ初心者こそフォームの習得を最優先にしながらどんどんやったほうがいいと思ってる。
理由はさっきも言ったけど、結果的にデッドリフトの方が効率が良いから。
もちろん怪我をしているならやっちゃだめだけど、それはどの種目も同じこと。
対策①:フォームの習得を最優先する
間違ったフォームでデッドリフトをすると腰を痛めやすいという危険性があるのも事実。
なら、初めのうちは扱う重量を極力低くして正しいフォームの習得を心がければいい。
あとで紹介するけど、今はYouTubeでフォームを解説してる動画が山のようにあるから事前に見て、トレーニングをする時に月単位で時間を掛けて丁寧にフォームを身につけていけばいいと思う。
僕も3ヶ月くらいはYouTubeと自分で撮影した動画を見比べながら20kg~60kgでやってた。おかけで3年たった今でも怪我はゼロ。
もちろん、たまたま上手くいったという可能性も否定できないけど、結局何年トレーニング経験を積もうがデッドリフトはデッドリフトをやらないとフォームが習得できないのは事実。
対策②:とにかく焦らない
筋トレで怪我をする原因のたいていは間違ったフォームで高重量を上げるから。近所のおっちゃんが腰をやっちゃうのと一緒。
そうなってしまう原因はいろいろあるんだろうけど、大きな要因の一つにネット上での見栄やSNS映え承認欲求があるかもね。自分はできる人間なんだぞーみたいな。
っていうのも、例えば筋トレ関連の動画には必ずと言っていいほど扱う重量をマウントする輩が現れる。いわゆるマウント厨。で、それを見た初心者が触発されて、まだフォームが確立してないにも関わらず扱う重量を上げてしまって……って感じ。
言っておきたいのは、別に何キロ上げたから偉いなんてものは存在しないということ。むしろ正しいフォームを習得することの方がはるかに凄い。もちろん知人がやってるウエイトリフティングのような競技目的の選手は重量が大事だろうけど。
焦っちゃだめ、特に初心者は。
筋肉に命を掛けて生活してるわけじゃないなら重量なんてただの数字だから怪我しないようにトレーニングした方がいい。怪我したくないなら筋トレしなければいいっていう極論はなしね、それは本末転倒。
フィットネスは、怪我なく楽しく続けられることが一番だと思う。
あらゆるトレーニング種目にはメリットとデメリットがある。自分なりに上手く組み合わせてトレーニングするのも筋トレの面白さの一つだけど、最初のうちは組み合わせを考えるのは難しい。だから多くても3種目くらいを徹底的にやるのがいいんだ。
ってことで、デッドリフトが不要かどうかは身体がある程度出来上がってから(筋トレして1~2年くらい)考えても遅くないんじゃない? ってのが僕の意見。
もちろんそれでも反対意見はあるだろうから参考までに。
閑話休題。
正しいフォームを学ぶことが一番大事




何度も言うけど、デッドリフトはフォームがめっちゃ重要。
実はトレーニング上級者(に見える人)でも、間違ったフォームでデッドリフトをしている人はたくさんいる。
みんな僕より筋肉があって凄いのは確かだけど、筋トレ1年目の時の僕よりフォームが間違ってる。こうなっちゃいけない。
デッドリフトを始める前に、正しいフォームをまず動画でしっかり学ぼう。できれば指導者に教えてもらうのがベスト。
正しいフォームをYouTubeで学ぶ
まずは、正しいデッドリフト講座を見よう。初心者から上級者まで必見。非常に丁寧にまとまっていて素晴らしい。
で、次は「デッドリフトでよくある間違い5つ」を見よう。
ここまで見ても実際にやってみると最初は想像以上にイメージ通り動かすのが難しいはず。
足幅が1cm変わるだけでも全然感覚が違うし、何を意識するかでもフォームがだいぶ変わる。できればカメラで自分のフォームを確認するといい。
僕もコツを掴み始めるのに3ヶ月以上掛かった。コツを掴むとすげー楽に挙がる感覚があるんだ。
注意点
違和感を感じたら即中止
間違ったフォームでむやみに重量を増やしていくと腰や肩など、思いもよらないところで怪我をする可能性がある。
だからデッドリフトで違和感を感じたら即中止しよう。おそらくフォームが間違ってる。怪我をしたら元も子もない。
何度も言うけど、初めのうちは重量にこだわるよりも、正しいフォームを身に付けることを優先しよう。
週に1回で十分




いろいろ意見はあると思うけど、僕は初心者は週1回でいいと思う。フォームの習得を考えて回数を増やしたとしても週2回。
初めてのデッドリフトした時は翌日全身が筋肉痛になった。それくらい使う筋肉が多い。筋トレは休むことも同じくらい大事なんだ。
初めはバーベルのみ(20kg)かつ定番の10回 x 3セットでOK。フォームに慣れたら毎週2.5kgずつ増やしていこう。数ヶ月もすれば神経が発達するから自然と重量を扱えるようにもなる。
あると便利なアイテムは2つ
バーベルさえあればデッドリフトはできるんだけど、以下のアイテムを使うとより高重量でトレーニングができる。
もちろん初心者のうちは要らないんだけど、そのうち必要になると思うから持っていてもいいと思う。
腹圧を高める「パワーベルト」
パワーベルトは腰に巻いて使う。お腹に空気を貯めて、その圧力(腹圧)で身体をサポートするアイテム。
より高重量に挑戦できて腰を守ってくれる役割もある。鎧をまとっているような安心感がある。
デッドリフトだけでなく、スクワットやベンチプレスなど他の種目でも使えるから持っておくと便利だと思う。




握力をサポートする「リストストラップ」
デッドリフトはバーベルを手で支えて持ち上げるわけだけど、高重量になるほどどうしても握力が先に限界を迎える。オーバーグリップだと僕は120kgあたりから限界。
その握力をサポートしてくれるのがリストストラップ。
ゴールドジムのストラップは2,000円と安く、耐久性があってコスパ良いからおすすめ。洗濯機にぶち込んで洗える。




リストストラップの使い方
左右の手首とバーベルに巻いて使います。左右対称に巻くのがコツ。
この動画が分かりやすくて参考になった。
少し余談:そもそも日本人は筋トレをしない?
筋トレ関連の記事をいろいろ見てたら面白い情報があったから紹介する。
日常的に筋トレしてます? というお話。
日本のフィットネス人口がたったの3%しかないという事実
「フィットネス人口」という言葉がある。その国でどれだけの人がスポーツクラブを利用しているか? という指標のこと。
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