この記事で分かること
- ピアノ未経験者はまず楽譜を読めるようにしよう
- (上達には継続が命だから)好きな曲、弾きたい曲を最優先でやろう
- こだわりがなければ、知名度が高いジブリやディズニーがおすすめ
ピアノに限らず何事もお金を払って習いに行ったほうが上達が早いのは誰もが理解していると思う。一人で悩むより経験者に教わったほうが効率が段違いだからね。
それでも様々な理由でピアノを独学したい人も多いと思う。
ってことで、SNSで質問が多かったゼロからピアノを独学する方法をまとめてみたから参考にしてほしい。ピアノを買ったけど、練習のやり方がいまいちよくわからないという人が多いみたい。

入門・初心者向けの内容でおすすめの教材と合わせて紹介!
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まず初心者は楽譜を読めるようにしよう




ピアノ未経験者を含む初心者の方が最初にやるべきことは下記4つ。
- ピアノという楽器の基本的な特徴・性質を知る
- 正しい演奏フォームを知る
- 基本的な楽譜の読み方を知る
- とりあえず実践
一度も泳いだことがない人に泳ぎを教える時と同じ。
ざっくり泳ぎ方を頭に入れて、あとは水に飛び込め。
ピアノの場合は適当に叩くだけでも音は出るんだけど、ちゃんと音楽をやるなら、正しいフォームや基本的な楽譜の知識は必要なんだ。




個人的におすすめの本。ピアノの基本知識から実践までざっくり進められる。入門ではこの「ざっくり」が大事。
正直、入門の本は何でも良いと思うんだけど、本屋で見た感じ一番読みやすかった。
楽譜の読み方は下記2つのどちらかがおすすめ。




めっちゃ有名な漫画「ドラえもん学習シリーズ」の一つ。さらっと学習するなら日本人なら漫画が最強だと思う。飽きないし面白い。




ゼロから楽譜が読めるようになる本。小学生から大人までOK。CDが付いているので分かりやすい。
楽譜の辞書としても使えるので一冊持っておくと良いかも。死ぬまで使える。




練習曲はジブリがおすすめ




まず最初に大事なことを言っておきたいんだけど独学のコツは、
楽しく続けること、
これが最優先。
というわけで、おすすめはジブリ。理由は下記の2つ。
- 楽しい曲が多い & 誰もが知ってる曲ばかりだから
- 入門~上級向けまで楽譜がたくさんあるから
順番に説明する。
理由①:楽しい曲が多い & 誰もが知ってる曲ばかりだから
ジブリ作品は毎年テレビの金曜ロードショーなんかでやっていることもあって全国民が知ってるくらい有名。知らない人を探す方が難しいくらい。
で、学校の音楽の授業でもジブリの曲を使う場面はある。それくらい印象的な曲が多いから自然に耳に残っているメロディがあると思う。
メロディを知ってると練習もしやすいし、曲もジブリだから楽しい。
さらに、例えばSNSなどで弾いた時に、聞いてる人が「ジブリの曲だ」とすぐに認識できて、コミュニケーションも取りやすい。コメントやいいねで褒めたりしてもらえるとモチベーションも上がる。
もちろん自分の好きな曲を練習しても良いんだけど、聞き手側が「これ何の曲?」となってしまうとなかなか辛い。
自分が楽しい曲、相手も楽しい曲。それがジブリ。しかもジブリは持ち曲としても一生使える。これはデカイ。
多くの人が知っている曲を弾くのは意外と大事なんだよね。
理由②:入門~上級向けまで楽譜がたくさんあるから
ジブリ作品(1985~)は歴史が長いからピアノの楽譜もたくさん出版されてる。本屋で楽譜を探すとジブリ曲集は必ずあるくらい。
一番良いところは難易度別に楽譜が売られていること。入門から上級向けはもちろん、ジャズ・ボサノバ向けの楽譜もある。入門レベルだと片手だけの楽譜もあります。
一方で流行りの曲を難易度別かつ個別に楽譜を探すのはわりと困難。まあ探せばあるのかもしれないけど。
ちなみに僕もジブリの楽譜を出してるからよければ見てみてほしい。
\ Keigoがアレンジしたジブリのピアノ曲 /
※楽譜販売サイト「Piascore」に移動します
レベル別おすすめ教則本
入門から中・上級レベルまで順番に紹介する。
商品によっては本の中身(楽譜のサンプル画像)が見られるから自分のレベルに合わせて検討するといいと思う。
未経験者向け:まずは右手のメロディだけを弾こう




入門レベルならこの本から。楽譜を読む訓練にもちょうど良いと思う。
ドレミふりがな・指番号・歌詞・弾き始めの音と位置がわかる鍵盤図が付いてる。
入門向け:両手で弾いてみよう




初めて両手で弾く人向け。左手が入るだけで音に響きが加わって感動すると思う。
中級向け:さらに音を豊かにしよう




入門ができたらこれが良い。さらに響きが豊かになる。ここでやっとピアノの曲って感じ。
このレベルができれば市販の他の曲にも挑戦できる。
中~上級向け:モテよう




跳躍があったり、連打があったりと難易度がかなり上がるけど弾けたらカッコいい。モテない。
番外編:神に触れよう




ジブリの曲を担当している久石譲(僕の神)が監修している楽譜。13曲のみだけどファンはぜひ。
ディズニーでもOK
ジブリと言ってきたけど、もちろんディズニーでもOK。




これは両手で弾くタイプ。「ピアノソロ 入門 とってもやさしい スタジオジブリ名曲集」のディズニー版。
女の子はディズニー好きな人が多いから男なら必修科目。
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ピアノ独学の注意点
注意点①:定番の教則本は必要性を感じたらでOK
主にクラシックピアノで定番の教則本に下記のような本がある。
- バイエル(最近はあまり使わないらしい)
- バーナム
- ブルグミュラー
- ツェルニー
- ハノン
どの本も人の名前が本のタイトル。昔のピアニストや教育者が残した楽譜でピアノ入門から段階を踏んで練習していく楽譜として定番になってる。小さい頃にピアノを習っていた人なら馴染みがある本で僕も小学生の頃にやってた。
確かにピアノを上達する上では意義のある本なんだけど独学には不向きだと思う。
理由は単純で、
つまらなくて飽きるから。
定番の教則本は、人生経験がまだ少ない小学生ならまだしも、このブログを読んでるくらい成熟した人にとっては苦行だと思う。「楽しく続ける」っていう独学の原則に引っかかっちゃうんだよね。
そんなにつまんないの? って疑問に思うだろうから一つだけ紹介する。
定番のピアノ入門書「バイエル」の曲集。最初の5分だけでも聞いてみて。飛ばしたら駄目だよ。
これを聞いてつまらないと感じるならこの本は独学に向いてない。基本的に曲が単調すぎるから、忍耐力がある人ならまだしもほとんどの人は飽きが先に来て独学だとほぼ挫折する。断っておくけど動画の演奏はとても素晴らしい。
日本の保育士の試験では「バイエル修了程度」とあることが多いから使われてるんだけど、最近の一般向けのピアノレッスンでは使われていないそうな。だってつまんないんだもん。もはや日本と韓国くらいでしか使われていないらしい。
メリットもあるんだけど……それ以前に技術的なデメリットも多いからバイエルに拘る必要がない。
というわけで、定番の教則本は自分が必要性を感じたらやるのがいいと思う。それからでも遅くない。
もちろんやりたい人はやってもOK。好きこそものの上手なれ。
注意点②:MIDI動画での練習はおすすめしない
こういう動画をよく見たことがあると思う。
これは僕が「Synthesia(シンセシア)」という有料ソフトで作った動画。MIDIと言われる楽譜情報を表示できる。
ちょっと前に「MIDI動画でピアノを練習してるんだけど上達しますか?」という主旨の質問が来た。
で、僕は「上手く使えば上達するかもしれない。入門には良いかもしれないけど長期的にピアノをやっていくならおすすめしない。ちなみに僕は今まで一度もMIDI動画で練習したことはない」という内容で返信した。
理由はただ一つ。
五線譜を読む能力が身に付かないから。
ピアノの多くの楽譜はMIDI動画ではなく五線譜。視認性やピアノ演奏のしやすさにおいて五線譜に勝る記譜(楽譜)はこの世に存在しない。
で、 MIDI動画はたいていアマチュアが作ってるから明らかに音が間違ってることが多い。少なくとも市販の楽譜よりミスが多いし、音楽的でないもの(ピアノで物理的に演奏できない、3rdがないなど。詳しくは割愛)も多い。
ってことは、初心者がMIDI動画で練習すると「音楽的ではない・音が間違っている可能性が高い状態」で演奏することになるから、本人が考える上達とは違う方向に努力をすることになる。それでいいの?って話。
調、拍、テンポ、音の長さ、強弱、つながり、ペダルの有無などがひと目見てわからないMIDI動画はやはりピアノの練習には不向きで、あくまで「可視化された音譜を楽しむ動画」というくらいの認識のほうがいい。
僕もMIDI動画を作るけど練習用に作っているわけではなくただのエンターテイメント目的。需要があるから供給してるだけ。その証拠にさっきのディズニーのMIDI動画は100万再生超えちゃってるし、皮肉にも僕のチャンネルで一番再生回数が多い。
もちろんMIDI動画が「五線譜と同じ記譜法(楽譜)の一つ」という考え方もできる。21世紀のデジタル文明ならではの楽譜とも言える。それでもMIDI動画が五線譜に取って代わることは人類が滅亡してもない。
メリットがあるとすれば、1つ目は五線譜の作成よりもMIDI動画が早く作れること。MIDIをぶち込めば完成だからね。五線譜の場合は右手と左手に分けて細かい調整をする必要があるからかなり時間と労力が掛かる。
2つ目は、動体視力を鍛えられること。ようは音ゲーが上手くなる感覚。あれ?僕らがやるピアノって音ゲーだっけ。
ってことで最初はゆっくりでいいから、しっかり五線譜を読んで練習しよう。
補足:ガチでやっていくなら「バーナム」の方がおすすめ
定番本は最初にやらなくていいって言ったんだけど、長期的にしっかり基礎を磨いていきたい人は「バーナム ピアノテクニック」シリーズがおすすめ。バーナムに比べれば楽しい。
ピアノを始めた日から使うことができる教材でピアノに関する基本テクニックを無理なく学べる。全7冊。








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ゼロからピアノを独学する方法
楽しく続けるのが上達の近道
上達には「続けること」が最も大事。ついでにロンドン大学とビクトリア大学の研究によると「週4回、2ヶ月」同じことを反復し続けると、その行動は習慣化することが分かってる。独学するなら練習は習慣化ししよう。
問題は続けるためにどのように練習するか。
僕は独学では「ピアノを弾いていて楽しい」と思える練習が一番良い方法だと思う。逆に「つまらない、辛い」と感じたら、大抵の人は辞めちゃうから、勉強やダイエットと一緒。
様々な意見はあると思うから、ぜひ参考までにしてほしい。
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