ピアノソロアルバムが作りたい。ジブリとかの。とはいえ一人でグランドピアノの録音を完結するのは大変すぎる。であればプロのレコーディングスタジオを借りて……と思ったけれど時間もお金も人も予約もいろいろ制約があって面倒すぎる。
で思った。ピアノ音源を使えば完結できるんじゃないかって。最近のピアノ音源は本物のグランドピアノと同じくらいリアルになってきているからだ。何より家から一歩も出ずに作れる。天才すぎる。
ということで今回はピアノソロに使える音源について僕の独断と偏見を書くことでピアノソロアルバムの制作に備えていく。
定番ピアノ音源Ivory 3は、やっぱり優秀
とりあえず定番のピアノ音源Ivory 3を聴いてみよう。2023年に新しく発売された。
うん、とても優秀。Ivory IIから3になって音が良くなった。音色に変な癖がなくて安定している。
ジャンルも選ばないしバンドにも使える。困ったときはIvoryでいい。
優秀では困る


とはいえピアノソロにおいては優秀止まりではある。やはり本物のグランドピアノを録音した音源には敵わないのが本音。
今回の基準は本物のグランドピアノの音に近いかどうか。Ivory 3は少しだけ空気感が足りなくて嘘っぽさがある。本物のグランドピアノを録音した音を100点とするとIvory 3は85点くらい。綺麗なんだけど、それだけ。優秀程度では困る。
アプリ側のパラメータ調整と追加プラグインで何とかなるとは思うけど……5歳からピアノを弾き続けている僕の耳はそう簡単に騙せない。
というのが直感。直感は大事。
最もリアルなのは、Synchron Pianos
検証したすべての音源の結果を書き出すのも面倒なのでもう結論なんだけど、今地球上で最もピアノソロに特化したピアノ音源はSynchron Pianosシリーズ(9種類ある)だと思う。
リアルすぎ。Ivory 3とは空気感が全然違う。あえて点数で言うなら95点。サンプリングのピアノソロ音源としては完成形に近いと思う。
Synchronはデフォルトだと音像がクラシック寄り。だけれどマイクポジションを調整すればもっとポップス寄りにできて下記の参考曲にも全然近づける。そこがSynchronの良い点なのに公式が全然アピールしてこない。何をやっている。
ということでSynchronはマイクポジションとリバーブ、EQを駆使すればピアノソロにおいてはもう本物と区別できないレベルになっている。ただ僕は毎日Synchronの音を聞いているせいで耳が慣れてしまったので区別できてしまう。悲しい。
デメリットは、Synchronは音がリアルすぎてバンドやアンサンブルにはあまり向いていない。一応アタックをコンプで叩けば馴染むけど、それなら別の音源でいいじゃん、となる。ただ、ピアノ主体の曲ならSynchronは全然あり。
F1カーくらいピーキー


あと、使い熟すのがメチャクチャ難しい。これが最大のデメリット。
マイクポジションが多くて調整が大変だしEQや位相の知識もないと思い描く音作りができない。好みの音を見つけるのに50年くらい掛かりそう。
どんなにエンジンの性能が高くても素人がF1カーを操作できないのと同じ。ピーキー過ぎてアクセルすらまともに踏めない。
またPCのパワーがかなり必要。僕はRyzen 5 3600を使っているけれど、フルマイクで再生するだけでCPU使用率が40%とか普通にいくし音数が多いフレーズを再生すると100%まで到達する。再生した音声がぶつ切りになってしまう。まあ僕のPCがぶっ壊れている可能性があるのは否めない。
あとフルマイクを読み込むとメモリ使用量28GBに到達するのでPCメモリは32GBでは足りない。もうこの際128GBが欲しい。金が掛かる。馬かよ。


CFX Full Libraryの感想
Synchronはサンプリングされているピアノの機種ごとに今のところ9種類あるんだけれど、とりあえず僕はSynchron CFX Full Libraryを買った。日本人ならYAMAHAなのだ。さらば9万円。
早速MIDIでリアルタイム入力してみた。
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