【初心者向け】両手でピアノを弾くためのコード理論 Part 4【ダイアトニック・コード】

前回の記事「Part 3 Keyと調号」の続き。

今回は「ダイアトニック・コード」を紹介しよう。

目次:これだけは覚えたいコード理論!

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Keigo

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目次

Step2. コード理論の基本を知ろう

さて、前回までの内容でようやくコードの話ができるようになった。

4. コードの仕組み

コード(Chord)は2つ以上の音を同時に鳴らした音のことだ。日本語で「和音」という。Part 1で紹介した音程の音も広い意味ではコードになるんだ。

音程 (Part 1) で紹介した!

Keigo

特に5度は「パワーコード」として有名だね
ギターのバッキング(伴奏)でよく使うやつ

ただ一般的には、3度間隔で3つの音を鳴らした三和音(トライアド、英語:Triad)が最も基本的なコードになる。

また、3人の声で合唱するから「三声(3 voices)のコード」という言い方もある。

もちろん四声(7th Chord)もあるし(ジャズだと四声が普通)……なんなら7声まである。だけど発展内容だから、ここでは伝統的なクラシック音楽で最も基本的な三声を紹介する。

ダイアトニック・コード

Part 2で紹介したダイアトニック・スケールの上に音を積んで表せるコードを「ダイアトニック・コード」という。

ここで、ハ長調音階 (C Major Scale) のダイアトニック・コードを見てみよう。

これらが西洋音楽において最も重要なコードなんだ。

他にも、ハ短調音階(C minor Scale)のダイアトニック・コードを見てみよう。

普段僕たちが聴いているような曲は、このダイアトニック・コードの概念がないと成立しないといっても過言ではない。それくらい重要なコードなんだ。

コードの名前を覚えよう

それぞれのコードを区別するために「コード・ネーム」という記号が使われる。

楽譜で音符の上に書いてある、こんな感じの記号だ。

基本的には、コードの一番低い音(根音またはルート、英語:Root)をアルファベットの大文字で表して、その右横にコードの種類についての情報を並べるんだ。

クラシックの楽譜だとコード・ネームが書いていないことが普通。コード・ネームは主にジャズ・ポップスで使われる概念だから。ただ、クラシックでも演奏や作曲・アレンジには便利だからよく使う。市販の楽譜には書いていないだけ。

基本的に、

コードの名前は「メジャー」「マイナー」の2つを覚えば十分だ。

すべてのコードの名前を覚えようとすると大変だし、そんな覚え方をしても意味がない。今はとにかく「メジャー」と「マイナー」の仕組みを理解すれば十分なんだ。細かいコードは後からでも問題ない。

コード・ネーム①:長三和音(メジャー・トライアド)

一般的に「メジャー・コード」と呼ばれるコードの話。

メジャー・トライアド (Major Triad) は、ルート (Root) と3度の音程が「長3度 (Major 3rd) 」の三和音のことだ。

正確には、ルートと3度の音程が長3度(Major 3rd)で、3度と5度の音程が短3度(minor 3rd)、ルートと5度の音程が完全5度になっている3和音をメジャートライアドと呼ぶんだけど、長ったらしくてメンドクサイのでここでは省略した。

例えば、ハ長調 (C Major Key) のダイアトニック・コードでは「C」「F」「G」の3つがメジャー・コードになる。

Keigo

読み方は、Cメジャー・コード!
英語だと「C Major Chord」って言う!

メジャー・コードは、ルートと3度の音(Cだとドとミ)が長三度 (Major 3rd) になってることに注目してほしい。

コード理論では「3度の音」がめちゃくちゃ重要だから
今後も常に意識しておこう!

コード・ネーム②:短三和音(マイナー・トライアド)

一般的に「マイナー・コード」と呼ばれるコードの話。

マイナー・トライアド (minor Triad) は、ルート (Root) と3度の音程が「短3度 (Major 3rd) 」の三和音のことだ。

正確には、ルートと3度の音程が短3度(Major 3rd)で、3度と5度の音程が長3度(Major 3rd)、ルートと5度の音程が完全5度になっている3和音をマイナー・トライアドと呼ぶんだ。メンドクサイけど一応書いておいた

マイナー・コードの場合は大文字の横にマイナーを表す「m」「min」「-」がよく使われる。「Dm」「Dmin」「D-」みたいな感じ。

Keigo

個人的には、
基本は視認性の良い「m」、
紙に書くときは速く書ける「-」
をよく使うかな

先程のハ長調 (C Major Key) のダイアトニック・コードでは「Dm」「Em」「Am」の3つがマイナー・コードになる。

Keigo

読み方は、D マイナー・コード!
英語だと「D minor Chord」って言う!

細かい話:5度はおまけ

メジャーとマイナーの5度の音(Cだとソ)は、コードを補強するための音みたいな感じだから、実はそこまで重要じゃないんだ。おまけみたいなもん。断言すると専門家に怒られそうだ。

でも、ピアノだと弾いても弾かなくてもそこまで印象は変わらないんだ。これは、音(波)の物理的な性質である「倍音」に秘密があるんだ。

ざっくり言うと「ド(ルート)をピアノで弾くと、音の小さいソ(5度)も鳴ってる」みたいなやつんだけど、この調子で説明すると専門家に怒られそうだから割愛する。もし気になったら調べてみてね。

コード・ネーム③:減三和音(ディミニッシュト・トライアド)

一般的に「ディミニッシュ・コード」と呼ばれる少し特殊なコードの話。唯一の例外といった感じ。

ディミニッシュト・トライアド (diminished Triad) は、ルート (Root) と3度、3度と5度の音程がともに「短3度 (Major 3rd) 」の三和音のことだ。

正確には、上記の内容 + ルートと5度の音程が減5度 (diminished 5th) になっている3和音をディミニッシュト・トライアドと呼ぶ。

先程のハ長調 (C Major Key) のダイアトニック・コードでは「Bdim」が唯一のディミニッシュト・コードになる。

Keigo

一般的な読み方は、B ディミニッシュ・コード!
英語だと「B diminished Chord」だから、正確には「B ディミニッシュ『ト』・コード」だと思う。だけど使ってるのを聞いたことがない。
※diminish……(数量・力・重要性などを)減らす

「ディミニッシュト」という表記は長いので、今後は「dimコード」と呼ぶことにする。

このdimコードは少し特殊で、普通の曲だと数回ほど使われるかどうか、といった感じ。現段階ではスルー気味でもOK。

細かい話:その他の3和音

今回紹介した三和音「Major」「minor」「dim」のコード以外にも、「aug」や3度の音を重ねないオルタード・トライアド (Alterd Triad) 「Major ♭5」「minor ♯5 」も存在する。

ただ、ポップスだと使用頻度が低めで、普通に発展内容なので今回は省略。これらのコードは、いろいろな曲を演奏していく中で「分からなかったら調べる」くらいで問題ない。

少し発展:ディグリー・ネーム

知らなくてもいいけど、知っておくと後々に得する話。

コードの下に書かれたローマ数字を「ディグリー・ネーム(Degree Name)」という。

英語だと「Roman Numeral」っていう。

ハ長調 (C Major Key) のダイアトニック・コードで表すとこんな感じ。

ディグリー・ネームは、そのダイアトニックコードのルートがそのキーの主音(トニック、英語:Tonic)から何番目の音になるにあたるか、そしてそのコードタイプを表している。

例えば、ハ長調 (C Major Key) のダイアトニックコードなら主音は「ド」になる。 Dmはそこから2番目の音でマイナーだから「IIm」と表し、Fはドから4番目でメジャーだから「IV」になる。

ディグリー・ネームがなぜ使われるかというと、今後紹介するコード進行を分析するときにめちゃくちゃ役に立つから。キーが変わってもディグリー・ネームは変わらないんだ。

例えば、変二長調 (D♭ Major Key) のダイアトニックコードを見てみよう。

フラットが多すぎてまず読む気が失せるのは言うまでもない。だけどあえて極端な例を持ってきた。

ディグリー・ネームを知っていると、例えば楽譜上で「G♭」が出てきたときに「変二長調 (D♭ Major Key) において4番目のメジャー・コード = IVだから、ハ長調 (C Major Key) で言う『F (IV) 』と同じだ!」という考え方ができる。これがめちゃ便利なんだ。

補足:ジブリ「もののけ姫」の名曲

ちなみに、変二長調 (D♭ Major Key) は「もののけ姫」の『アシタカとサン』という曲のキーと同じだ。

演奏の難易度はそこまで高くないので、もしジブリが好きなら譜読みの練習には良い題材曲だと思う。

楽譜:もののけ姫『アシタカとサン』ピアノ・ソロ

ここで先程の2つのダイアトニック・コードを見比べてみよう。

ハ長調 (C Major Key) のダイアトニック・コード

変二長調 (D♭ Major Key) のダイアトニック・コード

つまりディグリーネームは、キーが異なっても、そのコードは主音に対しての順番(縦の列)が同じであることを表している。「F」と「G♭」は縦の列で同じだ。現段階ではその意味が分からなくても大丈夫。

とにかく言いたいのは、

この「ハ長調の○○コードと同じだ!」という考え方が
今後紹介する「コード進行」を理解するのにめちゃくちゃ便利なんだ。

ということだけ頭の片隅に覚えておいてくれればOK。ハ長調は白鍵だけで考えられて簡単だから「別のキーでもハ長調として考えたいよね」って感じなんだ。

以上、「ダイアトニック・コード (Part 4) 」の基本は終わり。

次は「転回形 (Part 5) 」を見ていこう。

発展:四和音 (セブンス・コード) について

ここは少し発展内容だから興味があればぜひ読んでほしい。

四和音(セブンス・コード)は現代の曲なら必ず使われるコードだから個人的にはめちゃ重要でピアノ演奏では必ずと言っていいほど使う。ただし、いきなりだと少し難しい。まずは基本の三和音をしっかり理解してから読むのをおすすめする。

セブンス (7th) コードは、ルートから7度上の音が加わって、全体で4つの音からなる四和音のことだ。三和音よりも音の響きが豊かで、より感情的な音がするから最近のポップスではしょっちゅう使われる。

7thコードの元ネタの「Jazz」では三和音よりも四和音が基本のコードになる。当然、音が増える分だけ学習の難易度は上がる。だから少し発展内容として書いた。

四和音のダイアトニック・コード

三和音のダイアトニック・コードに7th(4つ目)の音を積むだけで四和音のダイアトニック・コードができる。

メジャーとマイナーでそれぞれ見ていこう。

ハ長調 (C Major Key) のダイアトニック・コード

ハ短調 (C minor Key) のダイアトニック・コード

※♭= b

三和音のときより音の響きが豊かになった……例によってそういうことにしておこう

今回は新たに「maj7」「m7」「7」「m7(b5)」というコード・ネームが出てきた。順番に見ていこう。

ディグリー・ネームもコードに対応して表記を変えるんだ。「Fmaj7」なら「IVmaj7」、「B♭7」なら「♭VII7」のような感じ。

① メジャー・セブンス・コード(Major 7th Chord):長七の和音

明るめで少しおしゃれな感じがするコードの話。

メジャー・セブンス・コード (Major 7th Chord) は、先ほどの長三和音(メジャー・トライアド)にルート (Root) から長7度を加えたコードだ。

ちなみに、日本語だと「長七の和音」と言うんだけどあまり使われてないと思う。普通に言いにくい。

Keigo

「コンピュータ・プログラム」をかつては「算譜」という漢字を当てていたけど全く広まらなかったらしい
「長七の和音」も多分そんな感じ

ってことで、以降は「メジャー7thコード」または「maj7コード」と表記する。

ハ長調 (C Major Key) とハ短調 (C minor Key) のダイアトニック・コードを同時に見ていこう。

メジャー7thコードの場合は、大文字の横にMajor 7thを表す「maj7」「M7」「△7」「MA7」などが使われる。「Cmaj7」「CM7」「C△7」「CMA7」みたいな感じ。表記が統一されていない感じ、なんとかしろや問題である。まあ、多分一生解決しないと思う。

Keigo

個人的には、
基本は視認性の良い「maj7」、
紙に書くときは速く書ける「△7」
をよく使うかな

Jazzの楽譜だと「Cmaj7」「C△7」をよく使う印象がある。市販のポップスの楽譜はほぼ「Cmaj7」だと思う。

② マイナー・セブンス・コード(minor 7th Chord):短七の和音

暗めで少しアンニュイな感じがするコードの話。

アンニュイ(仏:ennui)……退屈さ、物憂さ、気だるさ

マイナー・セブンス (minor 7th Chord) は、先ほどの短三和音(マイナー・トライアド)にルート (Root) から短7度を加えたコードだ。以降「マイナー7thコード」「m7コード」と表す。一応、日本語で「短七の和音」と言う。

ハ長調 (C Major Key) とハ短調 (C minor Key) のダイアトニック・コードを同時に見ていこう。

マイナー7thコードの場合は、大文字の横にminor 7thを表す「m7」「min7」「-7」などが使われる。「Dm7」「Dmin7」「D-7」みたいな感じ。

Keigo

個人的には、
基本は視認性の良い「m7」、
紙に書くときは速く書ける「-7」
をよく使う

③ ドミナント・セブンス・コード(Dominant 7th Chord):属七の和音

あらゆる音楽ジャンルで重要になるコードの話。

ドミナント・セブンス・コード (Dominant 7th Chord) は、先ほどの長三和音(メジャー・トライアド)にルート (Root) から短7度を加えたコードだ。一応、日本語で「属七の和音」と言う。

四和音の総称である「セブンス・コード」と区別するために「ドミナント7thコード」と呼ばれることもある。ただ、曲の中で単に「セブンス・コード」と言ったときに、それが「ドミナント7thコード」のことを指している場合も多い。普通にややこしい

ハ長調 (C Major Key) とハ短調 (C minor Key) のダイアトニック・コードを同時に見ていこう。

ドミナント7thコードの場合は、大文字の横にDominant 7thを表す「7」がそのまま使われる。「G7」「Bb7」みたいな感じ。これには他の書き方はない(と思う)。

「ドミナント (Dominant、日本語で「支配する」という意味) 」は、後の記事で紹介する「コードの機能」の名称だから、正確には「Major」「minor」と同じ意味合いではない。

④ マイナー・セブンス♭5・コード(minor 7th ♭5 Chord):半減七の和音 or 導七の和

使いこなせたら上級者なコードの話。

三和音で紹介した「ディミニッシュ・コード」の発展形……に成り切れなかったコード

マイナー・セブンス♭5・コードは、ディミニッシュト・トライアドに、ルート (Root) から短7度 (minor 7th) を加えたコードだ。一応、日本語で「半減七の和音、または導七の和音」と言う。日本語のほう使ってる人マジで見たことない

ハ長調 (C Major Key) とハ短調 (C minor Key) のダイアトニック・コードを同時に見ていこう。

マイナー・セブンス♭5・コードの場合は、大文字の横にマイナー・セブンス♭5を表す「m7(♭5) 」「m7♭5」「∅」が使われる。「Bm7(♭5) 」「Bm7♭5)」「B∅」みたいな感じ。

「∅」はジャズの楽譜(リードシート)でよく見るけど、ポップスではほぼ使われない。

まとめ:四和音 (セブンス・コード) は難しい

ここまで読んでくれてありがとう、お疲れ様!と言いたいところなんだけど、四和音 (セブンス・コード)は全部で18種類あるので実はまだ22%しか説明していない

18種類……①Triadに一音加えてできるセブンス・コード、②既にあるセブンス・コードを変化させてできるセブンス・コードを合わせた数
このシリーズでは紹介しないけど「テンション」を含めたパターンだともっとあることになる。僕も全部でいくつあるか知らない

一応、リストにするとこんな感じ。もちろん覚える必要はない。

  1. Cmaj7 ← 説明済
  2. C7 ← 説明済
  3. C6
  4. Cmmaj7
  5. Cm7 ← 説明済
  6. Cm6
  7. Cdim7
  8. Cm7b5 ← 説明済
  9. Caugmaj7
  10. Caug7
  11. C7b5
  12. C7#5
  13. Cmaj7b5
  14. Cmaj7#5
  15. Cm7b5
  16. Cm7#5
  17. Cmmaj7b5
  18. Cmmaj7#5

この中で初心者が最初に覚えるべきコードは「maj7」「m7」「7」の3種類だ。この3種類のコードだけでもポップスならほとんどの曲が弾けるんだ。だからまずは(三和音だけでいいので)ダイアトニック・コードをしっかりと覚えるようにしよう。

以上、「ダイアトニック・コード (Part 4) 」の基本は終わり。

次は「転回形 (Part 5) 」を見ていこう。

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