前回の記事「Part 1 音程」の続き。
今回は「ダイアトニック・スケール」を紹介しよう。
目次:これだけは覚えたいコード理論!
- 音程
- ダイアトニック・スケール ← この記事で解説
- Keyと調号
- ダイアトニック・コード
- 転回型
- 機能
- 終止形(ケーデンス)
- 発展:コードの付け方
YouTubeでも解説!
Step2. コード理論の基本を知ろう
2. ダイアトニック・スケール




ドレミファソラシドの話。
ある音を基準に1オクターブ上の同じ音まで特定の法則で並んだ音列を音階(Scale、スケール)という。
世界中の音楽にはいろいろな音階あるんだけど、ここでは最も基本となる、
- 長音階(メジャー・スケール、英語:Major Scale)
- 短音階(マイナー・スケール、英語:minor Scale)
この2つを見ていこう。
長音階(Major Scale)




1オクターブには半音間隔で12の音がある。その中から7つの音を次の間隔で並べたものをメジャー・スケールという。
全音 ─ 全音 ─ 半音 ─ 全音 ─ 全音 ─ 全音 ─ 半音
ドから始めると白鍵だけのメジャー・スケールができる。




おなじみのドレミファソラシドだ。
例によってメジャー・スケールは「明るい印象」ということになっている。実際に「幸せ、喜び、楽しい、元気、前向き」みたいな印象がする曲はメジャー・スケールで作られていることが多い。
ちなみに、「ドレミ~」はイタリア語なんだ。キリスト教(ローマ教皇)の影響で18世紀頃まではヨーロッパ音楽の中心地がイタリアだったのが理由らしい。あと単純にドレミのほうが歌いやすいからだと思う。
言語の対応はこんな感じ。
イタリア語 | Do | Re | Mi | Fa | Sol | La | Si | Do |
日本語 | ハ | ニ | ホ | ヘ | ト | イ | ロ | ハ |
英語 | C | D | E | F | G | A | B | C |
ドイツ語 | C ツェー | D デー | E エー | F エフ | G ゲー | A アー | H ハー | C ツェー |
ってことで、ドから始まるメジャー・スケールは「ハ長調音階(C Major Scale)」という。
そんな感じで、
- レから始まれば、ニ長調音階(D Major Scale)
- ラ♭ から始まれば、変イ長調音階(Ab Major Scale)
になるわけだ。簡単でしょう?
実際に弾いて聞いてみよう。
ニ長調音階(D Major Scale)




変イ長調音階(Ab Major Scale)




1オクターブには全部で12の音があるからメジャー・スケールは全部で12種類ある。そのうち自然と覚えるから今は「へえ」ってくらいでOK。
次は短音階(minor Scale)を見ていこう。
短音階(minor Scale)




メジャー・スケールが「明るい印象」なら、マイナー・スケールは「暗い印象、ということになっている」という推理は正解だ。
ただメジャー・スケールと違って、マイナー・スケールは通常3種類もある。なんだけど、今回は一番基本となる「自然短音階(Natural minor Scale)」だけを紹介したい。
「他のスケールも気になる!」って人がいたら専門書を読んでほしい。ちょっと難しいけど網羅してる有名な本。




閑話休題。
で、ナチュラル・マイナー・スケールは、メジャー・スケールの6番目の音から始まるスケールなんだ。次の間隔で並べたものになる。
全音 ─ 全音 ─ 半音 ─ 全音 ─ 全音 ─ 半音 ─ 全音
実際に弾いて聞いてみよう。




どちらかと言えば暗い印象だ。この場合はドから始まっているので「ハ短調音階(C minor Scale)」という。
ここでマイナー・スケールの覚えた方のコツがある。それは、
メジャー・スケールの「3度」「6度」「7度」の音を
半音下げるとマイナー・スケールになる!
というものだ。
ハ長調 (C Major Scale)で言えば、「ミ(3度)」「ラ(6度)」「シ(7度)」の音を半音下げてドレミと弾けばマイナー・スケール「ハ短調音階(C minor Scale)」の完成なんだ。この覚え方はかなり楽になるからぜひ覚えよう。
先ほどと同じように、ミから始まれば「ホ短調音階(E minor Scale)」、ファ♯から始まれば「嬰ヘ短調音階(F# minor Scale)」になる。
これも実際に弾いて聞いてみよう。
ホ短調音階(E minor Scale)




嬰ヘ短調音階(F# minor Scale)




これもメジャー・スケールの「3度」「6度」「7度」の音が半音下がっている状態に注目すると分かりやすくなる(と思う)。
さて、これまで紹介した「メジャー・スケール」と「マイナー・スケール」を合わせて「ダイアトニック・スケール(Diatonic Scale)」というから覚えておこう。
以上、「ダイアトニック・スケール」の基本は終わり。
次は「Keyと調号(Part 3)」を見ていこう。
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